さぽろぐ

日記・一般  |札幌市北区

ログインヘルプ


2015年11月02日

団塊スタイル「歌って心も体も若返る」を見て感動

 10月23日(金)NHK教育テレビの「団塊スタイル」を見た。月に一回だけだが小さな合唱団で歌っているシニアにとって「歌って心も体も若返る」というテーマに惹かれた。
番組では、単に歌うだけでなく、脳や体の健康にも繋がる様々な歌い方と家でも簡単にできる方法を紹介。

 まず、歌声喫茶が紹介された。新宿の「ともしび」には40年前の一時期、毎週土曜日に通っていたので懐かしかったが、店内の造りは当時と変わっていた。大勢のシニアの人たちが大きな声で楽しそうに歌っていた。顔が生き生きと輝いているのがいい。まさにシニアパワー全開。
 歌いながら歌に合わせた運動(体操)をすることで、次の動きと歌詞を思い出すため脳が刺激され、認知症予防に効果があるという自治体の取り組みが紹介された。長野県須坂市の「須坂エキササイズ」では、県歌の「信濃の歌」に合わせて1番で肩こり予防運動、2番で腰痛予防運動を行っていた。他にも「おさるのかごや」に合わせて骨盤周りの運動を行うなどなど。東京都清瀬市ではカラオケ画面の一部の歌詞を隠して歌詞を思い出しながら歌うことで脳に刺激を与えていた。
 オペラ歌手の常岡治恵さんが開いている「表情筋を鍛えて歌おう!」という講座は、表情筋と口の機能を高めるユニークな方法を紹介。ストローを吹いたり吸ったりする遊びの要素も取り入れ楽しそうだった。また、歌詞をパ・タ・カ・ラに変えて歌うと、口の周りや舌の筋肉が鍛えられるそうだ。

 音楽療法士で医学博士の高橋多喜子教授は歌う効果は三つあるという。①歌声喫茶のようにみんなと歌える場を訪れることで、初対面の人とも同じ趣味をもつ仲間として気軽におしゃべりができて仲良しになれる「コミュニケーション効果」、②その人に馴染のある歌を歌ってもらうことで、その当時の記憶と感情が蘇り元気になる「回想効果」、③血圧の上昇が抑えられる有酸素運動と同様な「運動効果」。
また、手軽に家でもできて脳を刺激する歌い方も紹介。「若者たち」を歌いながら手拍子する。最初は1拍目と3拍目で手を叩く。次にその手拍子を異なるリズムに変える。
楽器代わりにビーズを入れたペットボトルを振りながら歌う。高い位置と低い位置で交互に振ることで運動効果がさらに上がる。

 これらの効果は大学の研究者が科学的に実証しているので信頼できる。歌いながら運動すると、左脳の思考、感情、伝達、理解などが活性化される。歌った後、唾液の量が増え、誤嚥を防ぐ飲み込む力が強くなる。
 ゲストのクミコさんは東日本大震災の被災地で車椅子の重度の認知症のおばあちゃんに「上を向いて歩こう」を歌ってみましょうねと言って歌いだしたら一緒に歌いだしたという体験を通して歌の力は凄いと思ったと言われた。

 目から鱗が落ちる番組だった。実に面白く、ためになり、元気をもらえた。
歌が好きな人、運動が苦手な人、認知症になりたくない人、認知症の人も興味がありましたら、地元の自治体などに問い合わせてください。似たような取り組みが行われているかもしれません。

 NHKにはぜひ再再放送をお願いしたい。また続編も期待したい。
  


Posted by 中嶋 at 16:40Comments(0)中嶋