さぽろぐ

  日記・一般  |  札幌市北区

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2017年11月30日

「地図のたのしみ」堀淳一北大名誉教授の死を悼む

昨日の道新で堀淳一先生が逝去されたことを知った。
50年ほど前、北大理学部で先生の講義を受けたことがある。
熱力学の授業で、エントロピーの概念を穏やかな語り口で分かりや
すく丁寧に説明してもらった記憶がある。

社会人になったある日、新聞の読書欄に先生が書かれた
「地図のたのしみ」が紹介された(後に日本エッセイスト・クラブ賞を
受賞)。北大教授のかたわら地図にも造詣が深いことに驚いた。

それ以来、物理学者は地図をどのように捉えているか気になっていた。
先の本が出てから10年後に出版された“地図-「遊び」からの発想”
(講談社現代新書)を手に入れた。古今東西、地図に人間の暮らしが反映
されていること、特に、廃線となった鉄道跡を辿る旅は、その当時の情景
を思い巡らし生き生きと綴られていた。また、海外の色彩豊かな地図など
が紹介されていたので、地図への興味をそそられた。たくさんの著書を出し
多くの地図ファンを発掘された。柔軟な発想は先生の生き方そのものの
ように思える。

ご冥福をお祈りいたします。
  


Posted by 中嶋 at 12:11Comments(0)中嶋

2017年11月18日

北大の市民向けセミナー「巨大津波に備える」-2

2.減災
  ①災害の記憶を風化させない。
   津波の到達点に津波の高さと同じ標識を建てるなど。
  ②最新の調査結果を反映した津波ハザードマップ
   津波は川を10㎞以上遡上することもあるのでそれらも反映。
  ③臨場感
   実際の映像やCGに加えて体験型の施設やVR(バーチャルリアリティ)を作り疑似体験(私見)。
  ④スマ-トフォンに表示
   地震発生後10分でスマ-トフォンに浸水域と津波高を地図上に表示。
3.最新の津波浸水予測システム
  ①日本海溝海底地震観測システム
   釧路沖から房総沖までの海底に、海域で発生する地震と津波をリアルタイムで観測する
   大規模な観測網が作られた。
  ②津波波形のデータベース
   あらかじめ様々な断層モデルを用いて津波遡上計算した結果と過去の津波波形をデーター
   ベース化。このデータベースを利用して津波遡上計算時間を短縮する。
  ③津波堆積物の調査
   津波堆積物のたまった年代を推定することで,歴史上の記録が残っていない津波の発生時期
   や繰り返し間隔を推定する。

「災害軽減に向けた研究は進歩してきたし、今後も進歩し続けるが、自分の命を守るのは自分自身
です。」と締めくくられた。一人でも多くの命が助かるには、自然現象に謙虚でなければならない。
科学でもまだ分からないことは多いが、科学の恩恵を受け入れることは命を守る上で大事だと思う。
科学の成果を分かりやすく伝えることがますます重要になってきた。

新装なった総合博物館にカフェや休憩室もできていた。トイレは最新設備が備えられ、明るくて綺麗。
博物館見学のあとさきに利用されてみてはいかがですか。
  


Posted by 中嶋 at 13:25Comments(0)中嶋

2017年11月17日

北大の市民向けセミナー「巨大津波に備える」-1

11月11日、北大総合博物館主催の土曜市民セミナー「北大の研究最前線」に参加した。
テーマは「巨大津波に備える」、講師は北大の地震火山研究センターの谷岡勇市郎教授。
2011年の東日本大震災による巨大津波が想像を絶するほどの被害をもたらしたので、
災害軽減に向けて研究はどこまで進んでいるか知りたかった。

会場は100名ほどの人でほぼ満席、小学生もいたがほとんどは中高年齢者。先生の分
かりやすい説明を熱心に聞いていた。
北海道沿岸を襲った大津波、津波の特徴、北海道の津波浸水想定、最新の津波浸水予
測システムの開発 の順に写真や図をたくさん使って説明された。

興味深かった点を挙げる。
1.津波の特徴
  ①海底から海面までの全ての海水が動く。
   とてつもないエネルギーをもっているので20㎝の波でも流される。
  ②地震だけでなく火山噴火でも津波は起きる。
   例えば、渡島大島や駒ヶ岳の噴火により津波が発生。
  ③地震発生から津波到達までの時間は日本海側の方が太平洋岸より短い。
   日本海側の方がプレート境界に近い。北海道の日本海沖でも20を超える地震断層
   を推定している。
  ④第一波より後続波の方が大きい場合がある。
    避難解除が出るまでは避難場所から戻らない、より高い場所に移動する。
  ⑤沿岸の地形によって津波は反射したり共鳴してより大きくなる。

続く
  


Posted by 中嶋 at 12:41Comments(0)中嶋